
本文に入る前に・・皆様、ご心配をお掛けいたしました。
無事、退院しました一児の父です。
昔であれば武士の切腹。
そんな、命にも関わる・・腹の入刀から生還し・・
男として父として、一皮剥けて帰って来ました。
ご心配をお掛けいたしまして大変申し訳ありませんでした。
今回は、そんな初めての入院・手術体験記をお話致します。
『やっぱり、違うんですよね・・・。』
入院して、私は凄く感じました。
看護士さんや、お医者さんは偉いです。偉いって上からの言葉ではなくて、
本当に、素直に『偉い人』がいるもんだと思いました。
以前、実家に居るときに、祖母の介護を私の母がやっているのを見ていますから・・
身内の介護だって大変なのに、他人の、身の回りのお世話をするって想像を絶するという事は察しがつきます。
先程呟いた、『やっぱり、違うんですよね・・』というのは、こういう『大変な仕事を志した人間性』が、やっぱり違うと言うことです。
私自身、『仕事と割り切って、嫌な事もやる』場面が凄く多いのですが、看護士さんや医者などは、仕事と割り切って介護や治療はできないと思うんですよ・・。
嫌々にやってたら、そういうのって、あからさまに態度・言動に出ますし、嫌々の気持ち
での治療に効果などないと思いますから。
やっぱり、『人助けがしたい・・』とか『人の為に・・』と志し、取り組む『人間性』がないと出来ないと事だと思います。
そんな折・・私は考えちゃいますよ。
当時、その働きぶりから「クリミアの天使」とも呼ばれた、ナイチンゲールは、どれだけ偉い人だったのかって!?
看護師の絶対的な憧れであり、又「白衣の天使」と呼ぶのは、ナイチンゲールに由来するぐらいですもんね。
彼女は、夜回りを欠かさなかったことから、「ランプの貴婦人」とも呼ばれていました。まっ。ナイチンゲール自身は、そういったイメージで見られることを喜んでいなかったようですが・・。
ナイチンゲールの言葉で「天使とは、美しい花をまき散らす者でなく、苦悩する者のために戦う者である」というのが有名ですが。
やはり、この言葉からも看護士はいつも笑顔で優しい反面、しっかりとその優しいさの奥に、一本芯をもっているんだと感じました。
実際入院して、治療や身の回りのお世話を、先生や看護士さんにして頂き、本当に感謝の気持ちでいっぱいですし。入院したことによって、『健康』に対する向かい方も変わりました。
入院して、人生観が変わっちゃいましたよ(笑)
さて。産まれて初めての入院・手術のお話をさせて頂きます。
皆さんご存知のように、今回私は、盲腸での入院でした。
『盲腸は病気じゃない』『手術は手術でも、手術のうちに入らない』など、世間ではもの凄く軽く受け止められていますが、当事者としたら、やっぱり盲腸の症状が出ているお腹は半端なく痛いし、手術でお腹を切るのはもの凄く恐いです。
又、今回の手術は全身麻酔です。
麻酔科の先生の説明で、全身麻酔にかかっている最中は、呼吸も停止させ、むしろ意識不明状態だから、人工的に呼吸を機械で行うと聞き・・
全身麻酔に対し、私は相当ビビっていました。
かといって・・。部分麻酔は手術中の会話が聞こえるとの事だから、もっと嫌ですけどねっ・・。
手術当日。
手術室までは、自分の足で歩いて向かうんです。
病室は7階。手術室は3階です。
看護師さんと、のっちょと3人で向かいました。
やっぱり場所的に、4階『死』の階数じゃないんだと思いましたが、あえて口には出しませんでした。
手術室に入る自動ドアの前で、テレビでよく見る手術服を着た人が待っていました。
もうすでに、のっちょは、看護師さんと”手術が終わったら呼びに来るからあそこで待て。みたいな会話をして、引継ぎモードが出来ていました。
『では。渡辺さん行きましょうか。』
手術服を着た先生が、声を掛けてきました。
『じゃあ~のっちょ行って来るよ!!』
そう・・のっちょに声を掛けましたが・・・。
その後、心の中で一応『何かあったら颯斗を頼む!!』と最後の挨拶を残しました。
自動ドアの奥にすぐ、手術台があるのかと思ったのですが、違うのですね。
沢山の部屋のように分かれていて、その部屋部屋で手術が出来るようです。
本当に沢山の部屋がありました。
廊下をキョロキョロ歩いている私に、先生は言いました。
『今日は、一番奥の手術室で行いますね。少し歩きます・・』
『あっ。はい。』私は、ただただ後を付いて行きました。
『緊張してますか?』と先生。
『あはは・・緊張しすぎて泣きそうです』と私。
『大丈夫ですよ!!5分後には渡辺さんは眠りに入って・・1時間後には終わってますから』と先生。
『・・・・。』と私。
そんな会話を交わしながら、手術室に到着しました。
そこには、やっぱりテレビで見るような部屋と、テレビで出てくる手術着を着た先生が4人ほど。そして看護師さんが2人。
『テレビのまんまですね・・』という第一声の、私の言葉に、みんな笑っていました。
『緊張してますか?』と先生に尋ねられ・・
『あはは・・緊張しすぎて泣きそうです・・』と。さっきと同じ会話をしました。
では、ここに寝てください。
私は、言われるがままベットに横になりました。
私がベットに横になると、そこに居るすべての先生、看護師さんが作業を始めました。
私に、心電図をつける人。脈をはかる人。私の洋服を脱がす人。機械の準備をする人。そして最後に、口に酸素マスクのようなものをかぶせられ、皆の動きが静かになりました。
『気分はどうですか・・?』
そう聞く先生に対し・・
『最悪です。』
と答える私。
最悪と答えてる患者に対し、『そうですか・・緊張しないでね』とお構いなしに事を進めている先生が怖くなりました。
・・・先生今の質問の意味を教えてください・・
そして、いよいよ~先生が私に言いました。
『渡辺さん、では点滴を通して全身麻酔を入れていきますね~。目が覚めた頃には手術が終わっていますので安心してください。』
はい・・・。
『は~い。入れてますからね~腕がピリピリしてきたら教えてください~。』
は・・・い・・・。
『先生、ピリピリしてきました。』
本当に点滴を通している腕がピリピリしてきているのです・・。それと同時に、何だか意識がモウロウとしてくるのがわかったんです。
人間死ぬ時って、こんな感じなんだろうなぁ~。
遠ざかる意識の中、そんな事を考えたのを覚えています。
『は~い。後5秒程で行きますからね~数えま~す。』
消えそうな意識の中での先生の声。
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次回の更新へ続きます。
コメント
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Unknown
大ちゃん、今頃は無事に復活してるかな
痛い目にあってしまったねぇ~
お見舞いにも行かずごめんよ
「盲腸」って全身麻酔なんだ・・・
あの、麻酔がかかる落ちて行く様な・・・
何とも言えない感覚・・・
あたしゃ~13回程味わってるぞぉ~
4階の病棟も3回入院したよぉ
まぁ~健康が一番だね
無事に盲腸とオサラバできて良かったね