『道は未知なり』
生きる道。死んでからの道。それは誰にも分からない未知の道です。
しかし、それは点ではなく、まぎれもなく線上に繋がっているのだと思います。
人はどこから来て、何処へ帰って行くのか?
今、私がいる世界(今)は、誕生前の世界、そして死後の世界と、線上で結ばれた、ちょうど真ん中あたりを歩いているんじゃないのかな~!?なんて・・・そんな風に思うのです。
さて。前回の続きをお話しようと思います。
皆さんも・・・例えば、いつも見ている建物、いつも通い慣れている道でも、昼と夜では、その表情は大きく変り、通い慣れている道なのに恐い。見慣れているはずなのに不気味。といった経験あると思います。
『草木も眠る丑三つ時』
なんて言いますが、深夜に見る世界は、同じ街なのにそうでないような、不思議な感覚におちいってしまいます。
私は、どうにも重い足に、違和感を覚えながら、そんないつもと違う雰囲気の坂道を登っていたのです。
ブゥゥゥ~ン
坂を登りきるぐらいでしょうか、真っ暗だった私の足元に、後ろから光が伸びてきました。
車です・・。
静寂な闇を切り裂くように、急な坂道を重たそうに登るエンジン音を響かせ、下から一台の車が上がってきました。
稲荷坂の頂上は、直進は出来ないんです。もちろん道は続いているのですが、ベースの入り口となっていて、稲荷坂を登りきると大きく直角に左カーブとなります。
その左に曲がるタイミングで、ちょうど私を追い抜きました。
『あっ!!タクシーか!!』
私が何気なく見ると、黄色のボディーをしたタクシーの後ろには、髪の長い女性が1人座っているのが見えました。
女性か・・。
こんな時間に・・。
もし、今降りたら、送っていってあげなきゃ!!なんて・・通りすぎたタクシーを見ながら、下ネタまじりの、なんともアホな事を考えていました。
・ ・・・・・・・。
もちろん、私の目の前には、通り過ぎたタクシーの後ろ姿が見え、後部座席の左側には、髪の長い女性の後ろ姿(頭)がはっきり見えています。
それを、ニヤニヤしながら見つめ歩く私・・
この時までは・・・確かに女性の姿があったんです・・。
私は、フト・・。何気なくタクシーから目を離しました・・。
そして、もう一度前を向くと、私の進行方向のすぐ目の前で、タクシーはハザードをつけ止まろうとしているじゃありませんか・・・。
『あっ・・・。あの女性・・・。うちの近所の人かなぁ?』
・・・・・・・・・・。
『あれ?』
・・・・・・・・・・・・。
『いない・・・。』
今の、今まで見えていた女性の姿が、完全に後部座席から消えていたのです・・。
一方、私の前方では、ハザードをつけたタクシーは完全に停車し、車内の電気が、薄っすらとつくのが見えました。
(通常、夜タクシーを降りる際、運転手が精算の時に電気をつける動作のような・・)
そして、誰もいない後部座席の方に、おつりを渡すかのような動作をしている運転手の姿も見えるんです。
タクシーから聞こえるハザードのカチ・カチ・カチという音が不気味に響き、
誰も乗っていない、後部座席の左ドアがゆっくりと開きました・・。
私の目の前で起きている信じがたい現実・・・。
もちろん、誰も降りてくる事もなく、ゆっくりとドアが閉まり、重厚感のあるエンジン音と、鼻に付く排気ガスの臭いだけを残し、タクシーは、私の前を走り去って行きました・・。
『おい!おい!!かっ・・勘弁してくれよ・・・。』
私は、歩く足を完全に止め、タクシーが停車していた目の前の、その場所を、ただ見つめていました・・・。
『女性は・・・?』
『なんで・・居ないの??』
目の前で起きている恐怖にパニックになっている私は・・
少し落ち着こうと・・
タバコに火を付けました・・・
『誰も居ないのに、ドア開けて・・・』
『いや・・運転手さんには、最後まで見えていたんだ・・・。』
『って・・ことは・・・。』
『今、そこで女性は降りたんだ・・・。』
人間が持つ本能のようなもの・・・
私に霊感のようなものがあるのであれば、間違いなくそこに立ち、私を見つめる女性がはっきりと見えているのでしょう・・。
しかし、霊感など備わっていなくとも、感じるものがあるんです。
いつか見た、心霊特番で霊能者が話していた忠告・・
『お風呂などで頭を洗っている時、誰も居ないのに見られている・・』
そう感じたら・・『絶対に振り向いてはいけない!!絶対に見ようとしてはいけません!!』
って言葉・・。
私は、忠告を無視し、物凄く視線を感じるその場所に目を凝らしました・・。
何度見ても、じっくり見ても、私の肉眼では映らない、その何かに目を合わしながら、
吸っていた煙草を消し、覚悟を決め、家路へと、さらに重たくなった足で歩き出しました・・。
忠告を破った私はどうなるのか・・
でも・・。
私の家は、彼女が立っている(そこ)を通らなければ、帰れないのです・・
完結編につづく・・。
コメント
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長いな・・・
三つに分かれてるんかい・・・。
そうかぁ、ハザードのカチカチが聞こえたかぁ。
クルマは、そんなハズないんだけどなぁ。
バイクじゃないんだからさ・・・。
おっと・・・。
これ以上やると、またツツカレる。
ラップ音だったんじゃないの?
ガブッ。
K.S
もう・・この話書かなくていい??なんだか、あの時の怖さがよみがえってきたよ・・
っうかぁ~お前も早くブログ再開しろよ!!
Unknown
それよくあるね
てか
最近の日記
たばこ吸うシーン多いよね
Unknown
早くパパっと簡単にまとめちゃってょ(T_T)長ぃ″~!!そんなにもったぃぶらなくてもサっ。。気になるぢゃんo(_ _*)o
お前ら・・・
ここは、俺のブログだ!!俺が、何を書こうと、何本煙草吸おうと、どんだけ長く伸ばして、いつ完結にしようと、すべて俺の自由だ!!
好き勝手な事いいやがって~
マジキレた!!もう完結書かないもん★
続き・・・
書いとくれよぉ
気になるべぇ~~~
霊感があろうと、なかろうと・・・
こういう体験はするものさぁ
私も(7/2の記事を見ておくれ)書いたけど
水上で身の縮む思いをしたよ
南京墓で、山の様に積まれた棺を開けようとしたけど
開かなくて・・・
その晩、大汗かいてうなされて・・・
恐怖を振り払おうと頭をふったら髪の毛が
お線香の匂いがして・・・
恐かったぞぉ